「濁流、激流で、大轟沈。」    気田川

takabooさん 撮影

2008年 7月 5日 9時前に、神社前に到着  

気田川は見たことのない、増水 コーヒー牛乳色。  

秋葉橋より上流 オートキャンプ場方面

下流 下社前方面

9時半に、takabooさんと待ち合わせである。

水量は、1.35m  通常の 2倍。

お互いに、1艇では、絶対に漕がない濁流であったが、天気も良いし、漕ぎましょう・・・と出発。

takabooさんのミストラルを青橋へ置き、MyJeepでもどり、10時半頃 出発 

 いざ出発                           takabooさん 撮影

神社前先の消波ブロックの瀬にウェーブが出来ていた。

木曽川、そして先日増水の大井川と、大波、激流に慣れた私達は、

最初の波にあえて入る、クリア 面白い。

  最初の波を越え        takabooさん 撮影

やぁ〜、 楽しいね〜       takabooさん 撮影

これに、気をよくし、次の直角カーブ、 大回りで、波を求めて進入、

しかし、流れが早く、思ったより早く岸壁に接近、

艇をターンさせ、必死に漕いだが、一気に岸壁に引き寄せられ、返し波で、艇が傾く、

次ぎの瞬間、バランスをとる間もなく、一瞬で艇は見事に転覆、私達は、濁流の水中へ・・・・。

レッグストラップが、外れない・・・が、外れた、・・・やれやれ、

しかし、指先にあったパドルが、水圧で 指から離れる。

水面に顔を出し、艇をつかむ 艇は底を空に向けている。

素浪人Uは、 艇の反対側に顔が見えて一安心  2人とも、パドルを流してしまった。

増水の為、いつもならある、洲がない、岸がない 深く足も立たない。 

このまだらU号艇の進水時、増水の豊川を思い出す。

流れながら、艇を起こそうと思ったが、

艇の反対側には、素浪人Uがつかまっていて、艇を起こせない。

上がれる岸がある所まで、流れるしかない・・・・。

そのまま、流され、大波小波へと突っ込み、頭まで水中へ。

濁流の中、しばらく流され続ける。

takabooさんが、バドルを 一本拾ってくた、 もう、一本は流れながら自分で回収、

岸からレスキューロープを投げてくれたが、流れが早く つかめない。

上がれそうな岸へと、艇といっしょに、泳ぎつくが、流が早くかなかな立てない

この岸にあがれないと、 すぐ、次ぎの直角カーブに、流されたまま突っ込んでしまう、

必死に、岸へと、あがる・・・・、 

 

しばし、その岸で、放心状態。

takabooさんがいなかったら、どうなっていた事か。

見事なパドリングのtakabooさん

その後は、岸壁には、近づかない  takabooさん 撮影

しばらく休み、再出発 

その後は、岸壁には近づかないコース取りで慎重に漕ぐ。

極力、波もさけるように漕ぐが、パワフルな流れに押され、何度も波に突っ込む、 

しかし、岸壁への接触はなく、その後は、順調。  

パワフルな流れに疲れ、途中で 一度休憩したが、 12時には、青橋へ到着。

立って水路を確認する takabooさん

 やや、お疲れぎみ?

ヘロヘロとなりながら、上陸  takabooさんの車で、神社前にもどり、 ランチ。 

ゆっくりと、ランチタイムを取る、色々な川や、湖で漕いだ事などで、話が尽きなかったが、

2時過ぎに、takabooさんとお別れし、帰路につく。

 

・・・・・・・・カヌー仲間のヒロさんから、 「明日木曽川行きませんか ? 」 と携帯にメール

                                         ・・・そりゃ、無理だ。

      「只今、濁流気田川で、大轟沈、ヘロヘロなので、明日は無理です、」 と返電。

 

100mくらい流されたかな〜と思っていたが、

地図で確認したら、何と 最初の直角カーブから次ぎの直角カーブの手前まで、

500m以上、濁流を流されていた事がわかった、流れが早くそんな距離とは思わなかったが。

何度も漕いでいる川であるが、こんな増水状態は、初めて、全く違う流れ。

相手は、大自然、なめたら、あかん。過信は禁物と、今更ながら 思い知った。

☆素浪人Uの報告。

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到着時気温 27度。

国道を左に折れ キャンプ場に入る橋の上。

川を見ると 私達の知らない表情の気田川があった。

川幅いっぱいの水量 しかも泥水。

北側に視線を移すと壁に当たる激しい水量に白波が高く立つ。

心にざわざわと波が立ち 上昇した気温のせいか汗がつっーと流れ落ちた。

いよいよ 初めての表情を見せる川に挑む。

次々と艇の中に 飛び込む水は 

私の足元に砂を残して セルフベイラーから排出される。

緊張して望んだ最初の荒波を越えて ほっとした空気が二人の間に流れた。

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次の瀬でも 波の一番高いところを狙い果敢にパドルを入れる。

思った以上のスピードで 壁に吸い込まれる。

最初の波を乗り切った心の油断に 横波が強い力で覆いかぶさった。

左舷が大きく持ち上がり 右舷から泥水が大量に浸入した その瞬間景色が変わった。

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投げ出し防止のために取り付けたレッグストラップから足が抜けない。

水が口に入った。視界が真っ暗。一瞬の出来事が私を襲う。

次の瞬間 水面に出ようとすると艇が頭上に。

手で押しのけて 水面に出る。

激流の向こうに艇を挟んで 信頼できるバディの顔を見て一安心。

さらに レスキューのカナディアンが近づいてきた。

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思った以上に 水のパワーが強大で

大波に頭から洗礼を受けるなどして しばらくそのまま流された。

やっと 岸にたどり着いた時は ヨロヨロ、ヘロヘロ、ボロボロ。

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その後 慎重にパドリングし 青橋にいつもの半分の時間で到着。

昼食時には その瞬間を写真にとってほしかった・・・など言いながら

いい経験をしたと 大笑いして 終了した 本日の気田川下りであった。

                            以上。

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「濁流を流れた区間」

         黄色矢印、 直角カーブて、轟沈

                             赤色矢印 の岸にようやく上陸

気田川パドリングガイド さんの 地図を借用 加工しました。