西穂高独標を目指す        2009.10.17

11年前、乗鞍岳に登った翌日、新穂高ロープウェイに乗り、紅葉狩り。

その時に、見えた西穂高岳、山頂は無理だが、せめて西穂山荘に、 いつかは行ってみたいと思っていた。

 

10/17 天気予報は、曇りのち雨であったが、宿も予約してあるし、いける所まで行こうと、

自宅を4:00出発 東海環状道 事故通行止めの為、名神から東海北陸道へ、

新穂高ロープウェイ、新穂高温泉駅(1117m) 乗り場に、8時前に到着

8:30の始発の前に、臨時便があり、乗車、天候は曇り、紅葉はだいぶきれいになっていた。

鍋平駅で2階立てのゴンドラに乗り換え、西穂高口駅(2143m)へ到着。

新穂高温泉駅

途中、眼下に紅葉

まずは、展望台に行く、観光客向けの、写真撮影を自分のカメラで撮ってもらう。

ゴンドラから見えた焼岳(2,455m)

穂高連峰をバックに、記念撮影

園地のベンチで朝食をとり、「千石平園地」の遊歩道を歩き始める。

登山届け小屋をすぎ、いよいよ本格的な千石尾根の登山道となる

西穂山荘を目指して歩く、 けっこう遠い、後半は、急坂となる。

西穂山荘まで1時間40分くらいで到着。 

コースガイドで、1時間30分のコースだから、私達にしては、まぁまぁのペースだ。

 

山荘でコーヒーをたのんで、休憩、 美味いコーヒーだった。

隣りの席の人がツアー客で、ツアーガイドが、天候が悪いので、進むのをやめ、

今日は、西穂山荘泊まりとし、予約した山荘を今日はキャンセルと、携帯で電話していた、

西穂高岳から奥穂高岳へと向かう予定だったのだろうか、慎重な判断と思う。 

トムラウシでの遭難事故があったので、なおさらなのだろう。

携帯電話は便利だと、あらためて思う。

あこがれの西穂山荘に到着

晴れてきて、西穂高岳が見えてくる

西穂高独標(2701m)までは、コースガイドによると、約1時間30分の一般向け とされている。

その先の西穂高岳(2909m)へは、独標から、1時間30分の上級者コース

・・・という事は、独標から先は、私達には立ち入り禁止区域という事である(笑)

青空が見えてきて、11時頃、独標へと向かい、いける所まで、入ってみようと、出発。

大きな岩場を登り始める、後ろに焼岳が見える。

ハイマツの林の中を歩く、ピラミッドピークが見える

しばらく登り、ケルンの積まれた丸山(2452m) に到着。

丸山から、上高地、河童橋付近、帝国ホテル、大正池方面まで見え、陽もさしている。

丸山から西穂高岳方面

眼下には、上高地 河童橋の駐車場などが見えた

丸山から独標を眺む、けっこう遠いが、ゆっくり歩けば何とかいけるかも、と登り始める。

岩場の道(石や岩で登山道を作ってあるのか)歩きにくいが、大雪山・旭岳のザレ場よりましかと、歩く。

しばらく登り、アウターパンツが暑いので、半ズボンで歩く。

雲が流れてきて、雲の中へ、雨がぱらつき、服に跳ねる?、雨じゃなくて、氷の粒か? しかしすぐ止む。

再びアウターパンツを履き、更に登る、 ゆっくりと進む。

雲が流れてきて、視界不良になる

雨、氷?が、パラつく

独標山頂のが見え、 あと、20分くらいか の所で、又、雨、いや、氷の粒が降ってきた、今度は止まない。 

独標の頂には、人影もみえる もう少しだ。

独標へと、近づいていくが、疲れた顔だ。

気温が急激に下がる、風も強くなり氷の粒が顔にあたり痛い

しばらく歩くが、素浪人Uが頭が痛い、と言い出だした、 高山病か? 

ゆっくりと歩いてきたので、そんな事は、ないと思うが、こりゃ、いかん、戻ろうかと思う。

急激に気温が下がったという事は、気圧も急激に下がったのかも知れない。

山頂まで、少しなので、素浪人Uが、「ここで待っているか、1人で西穂山荘に戻る。」と言ったが、

こんな、寒い所で動かず待てば、身体が冷えちゃうし、 1人で戻るのは、危険と思い、登頂を断念。

下山中、指先が冷たく、かじかんで感覚がなくなる。

しっかり拳を握るが、杖を持った右指先が、どんどん冷えてくる。

気温は、氷点下になっているのだろう。

杖を左に持ち替え歩く、 この西穂山荘までの道は、延々と石の急坂が続く、こんなに、登ってきたのか、と思う。

帰り道は、遠かった

西穂ラーメン 醤油味とトンコツ味で、温まる

帰り道は、遠い、 黙々と歩き、ヘロヘロになりつつも、西穂山荘へ13時半過ぎにたどり着く。

雨は止んだが、冷え切った身体を温めるため、ハル・スペシャルランチはやめ、山荘の中で、食事。

ストーブ、ラーメンで温まり、持っていった、おにぎりを、食べる。

西穂ラーメンは、細いちじれ麺 (先月行った、釧路のラーメンに似ているが、腰が弱い)しかし、けっこう美味い。

身体を温め14時ごろ、下山 途中から土砂降りの雨となってしまったが、 ゆっくりと歩き続ける。

写真を撮る余裕もなくなり、ずぶ濡れで、ロープウェイ駅へ、15時10分くらいに着く。

ロープウェイ発車間際だったので、急いで乗る、鍋平駅で、次のロープウェイにも、すぐ乗り継げた。

水量豊富な、蒲田川

吊橋を歩いて渡ると、深山荘

16時すぎに、予約しておいた宿の「深山荘 」に到着、  着いた時には、ヘロヘロ状態。

体調の悪そうな、素浪人Uを見て、宿の人が、予約は2階の部屋なのだが、部屋を1階に替えてくれた、ありがたい。

素浪人Uを部屋で寝せ、 私は露天風呂へ、でっかい露天風呂が気持ち良い

ビール飲んで寝る、夕食時間直前まで、熟睡。

大露天風呂

川の端にあるのは、混浴露天風呂

素浪人Uの体調もだいぶ回復、 18:30の食事へ、 食べられるものを、少したべる。

写真撮るのを忘れてしまったが、夕食は刺身、飛騨牛の味噌焼、川魚の塩焼き、テンプラなど、など

魚の塩焼き、テンプラは、焼きたて、揚げたてを、持ってきてくれる。、

とっても美味い、全部食べられなかったのは、残念。

 

夜は、激しい雷雨となった、午後の下山中の土砂降りもあり、

西穂山荘で、進むのを中止したツアーガイドの判断は大正解だったようだ。

 

9時前には、寝る、朝 6時すぎまで熟睡

橋を渡り、紅葉の中を歩くと

貸切露天風呂が見えてくる

貸切露天風呂の浴槽からの紅葉

部屋からの 朝日に映える、紅葉

大露天風呂 湯は透き通っていて、泉質はやわらかい

宿の前から、冠雪した抜戸岳

朝食前に、朝風呂、泉質もやわらかく、ゆっくりと長く入っていたい気分

7:45からの朝食後、 橋を渡って対岸の貸切露天風呂へ、 そして、 だれもいないので、混浴大露天風呂へもはいる。

この深山荘、以前対岸から見て、いつか行きたいと思っていた宿であるが、

大きい露天風呂がたくさんあり、泉質も良し、料理は、とっても美味しく、良い宿であった。

目の前の水量豊富な蒲田川では、川底からも湯が湧いていて、夏には、水遊びができる水温になるのとの事。

この川は、平湯から高原川となり、さらに富山県の神通川となり、日本海へ流れているのだそうだ。

 

9時すぎに、チェックアウト、 のんびりと走行、 道沿いにあった宿、槍の郷の駐車場から 槍ケ岳の写真を撮る。

駐車場脇に足湯と、日本初登場 尻風呂なるものが、あった、 尻の穴が熱くなる(笑)   

槍の郷の、 日本初の尻湯とは、面白い

槍ケ岳が良く見える

たびたび、車を止め、穂高岳のみえる位置で写真撮ったり、 西穂高独標の見える位置で写真撮ったり 

冠雪した西穂高岳  右に前日、登頂をあきらめた、西穂高独標も見える

鍋平駅から西穂高口駅への、2階立てのロープウェイ・ゴンドラが見えた。

地元の豆腐屋で豆腐を買い帰路に着く。

村の豆腐屋さん

里の秋の風景

豆腐製造中

揚げたての、油揚げ、 とっても美味しかった

行きたいと思って、久しい西穂高、西穂山荘に行く事ができた。

西穂高独標は登頂目前で、断念したが、直近までは行けたし、

行きたかった温泉に、のんびりと入れ、満足できたし、 とっても良い経験ができた。

 

天候・気温の急変など、高山の天気の怖さ、自分達の、防寒、防水装備の不備を思い知る事ができた。

   「ゴアテックスの衣類なども、長年使っていれば、防水効果はなくなるので、

       3,000m級の高山に出かける前には、特に装備のチェックが必要。」

   と、帰ってから見た、登山の本に書いてあった。

                      ・・・・・・・・・・・・・・・行く前に読むべきであった(笑)