号外!  M号艇の冒険

2005年8月 M艇長の自艇での
漕艇2回目の川下りが実施される。

乗組員は、
M艇長の他、まったくの新兵 2名との3人乗り組み
(トムキャットタンデムは、2.5人乗りなので、大人3人 余裕で乗れる)
まず、艇長による、訓練が簡単に実施され、目的地に向け、出艇



しかし、
全行程約13kmのコースを 初心者だけで、挑戦するのは、暴挙とも言える

まあ、私達が伴走していくから、なんとかなるか〜。


パドリングが会わないながらも、艇の安定性の高さからか、
いくつもの瀬、直角カーブを、岩に
ぶつかり、岸に船体をこすり
川岸の竹やぶ
につっこんだりしながらも、下っていく。

しかし、艇内での連携が取れていなく、
パドルを持つ2人が、艇の向きを変えようとしたり、しなかったり

「船頭多くして、船 山に登る」 のたとえそのものである。

 

両側から、釣師の つり竿が、4人もいる、 (ここは通れない、と)

 艇を降り、ポーテージ



途中の休憩時に、私からパドルの使い方、
後部にのる艇長が操舵、前のパドラーは基本的には、直進推進である事、
曲がっている瀬では、前後のパドルで、艇の推進力を保たないと後部での操舵がきかない

・・・・などと、アドバイス。


しばらく下った後、彼らの艇から 大声が聞こえる。
「漕げ漕げっていうから漕いでいるが艇の向きを変えてくれ〜〜!」

「艇長〜、何やってんの、舵とってよ!」

「これじゃ、乗ってられないよ〜」と、叫び声。

と見ていると、瀬に続く直角カーブの岩に、一直線に進み、
そのまま激突


疲労も加わり、まさに、
艇内反乱が起こる寸前の様で、
                            ・・・・・・・
非常に不穏な雰囲気である。

ぶつぶつ言い合いながらも、又 瀬に差し掛かる、分岐した流れの合流点で、波もある。

「こんな波は、楽勝だね〜 」とM艇長。   その波を一気に越えようと、直進。

見事越えた・・・・・、と思ったが、
横からの流れにつかまり、
一瞬で艇は大転覆、  全員が川に投げだされてしまった

あまりに
見事な転覆に、見ていた、私達は大笑い
あんな安定性のある艇でも、沈するのか、と 感心。

普通、他のパーティの沈を、目の前で笑う事はあまりしないのだが、
私達が、あまりに大笑いをしているので、
その場にいた
他のパーティのパドラー達も思わず笑ってしまっている。

そう、この瀬は、合流地点の波は、そう大きくはないが、
波を越えた瞬間に、横からの流れに入ってしまうので、
艇の向きを、瞬時に変え、バランスを取らないと 
横波で沈してしまう地点なのであった。

3人は慌てて、艇を起こし、再び乗り込む。

そして、3人は言い合いを始めた。

あの
不穏だった雰囲気はどうなるのであろうか・・・

固唾を呑んで見守ると・・・・・



いや、真剣に議論している。
今、沈してしまった理由は、ああだ、こうだ、こうすれば良い、いや、こうだ・・など

今後、川を下って行くのに、
他人の漕ぎ方、操舵方法が悪いなど、言ってはいられず、
全員が協力しなくては、波を越えられないと、さとった様である、

非常に前向きな議論が続いていた。

この後、この3人のパドリング、操舵は格段の成長を見せる、

岩を避け、波に乗り 下っていく。

瀬から岩を抜けようとして、最後尾の艇長だけが、水に落ちてしまい。
残った2人はそれに気づかず、 落ちた艇長は、
俺を置いて何処へ行く〜っ
叫びながら、泳ぎ、艇を追う などと言う場面もあり、
大騒ぎをしながらの川下りであったが、

上陸地点、直前の瀬では、これは見事と思える
完璧なパドリングをする様になっていた。
見ていた、私達もビックリ、

初心者でも、長時間漕いでいると、真剣になり、工夫、協力し合い。
できる様になってしまうものなのだ・・・と 今更ながら感心

出艇から、休憩入れて 
約4時間の川下りが終了となる。

新米の艇長も、これで大きく成長し
新兵だった二人も
立派なパドラーとなっていくであろう。・・・・・・・・・・・