戦闘詳細報告  第1塹壕陣地の 戦い



9月24日 朝、 目が覚める、良い天気だ。

ちょっと、頭が痛い・・・・・、2日酔いか?

 

目の前には、高く積まれた土嚢が見える。

うん? ここはどこだ?俺はどこにいるんだ?

もんでカッシーノ 第1塹壕陣地である。

振り返ると見える、もんでカッシーノ修道院

そういえば、昨夜飲み過ぎて、 最前線の第1塹壕陣地の防衛を志願したのだった。

なんてこった、・・・・・ストランスキーの奴にけしかけられ、

酔った勢いで、つい志願しちまったが、こんな小部隊で守れるはずもない。

今更、後悔しても、時すでに遅し、眼下には、米軍の大部隊が集結し始めた。

 

司令部へ野戦電話、

 「敵大部隊が集結中、 塹壕を放棄して転進したい。」 と進言

司令部からは、

 「その塹壕から出てはならぬ、死守せよ 」        との返事。

 「了解〜、敵軍を殲滅します。」        「えっ殲滅?・・・・・冗談やろ?」

                              「もう、やけくそ・・・・や。」

あの大部隊に攻められたら、ひとたまりもない、と思っていた矢先、

米兵が動き出した、こちらへ、向かってくる。

こちらの武器は、Kar98とMP40のみ、 MGすらないのである。 

しょうがない、「フォイア〜!」  射撃開始

初陣のMP40で撃ちまくる (マルイユニット組み込み)

撮影;ラスカル総長

             

敵があわてて、左右に走る。

しばらく、撃ち合いになる・・・・・が、急に敵が下がっていく。

「ありゃ? どうした? 」

どうやら、この陣地の戦力偵察をしただけらしい、


樹々の向こうに見える米兵


敵部隊は、第2塹壕のある方向へ移動を始めた。

小火力の我々を無視して・・・、

助かった〜・・・。

第2塹壕への道を移動する敵がかすかに見える、

狙って撃つが、遠く、森の中なので、当たらない。

 

司令部へ電話、

「敵は方向を変え、第2陣地へ向かった、我陣地前に敵は見えない。」

「第1陣地を死守しながら、敵を後方から攻撃せよ。」

・・・バカな事言ってるんじゃない、こんな少人数で、そんな事できる訳ない、

死守するなら、ここを動く事はできない。

 

陣地内で、敵の動向を見る事にする。

第2陣地方面で、銃声が聞こえ始めた、激戦のようだ。

その銃声も消え、静寂が訪れる。

第2陣地は、落とされてたのか、

何の連絡も無く状況がつかめぬまま、時間が経っていく。

 

静かだ、鳥のさえずりさえ聞こえる、 木漏れ日が、心地よい、   

平和だ・・・・・、戦闘中とは思えない。

しばし、時が流れる・・・・・。思わずウトウトとしてしまう。

故郷のザルツブルグの郊外の森で、昼寝をしている。 

   う〜ん 良い気持だ。

   ・・・・と、なにやら騒がしい、子供達の遠足か? 

   うるさいな・・・と目を開ける、 

 

 ・・・・・塹壕の土嚢が目に入る。

陣地の下が騒がしくなってきたのだ、 米兵だ、こちらの様子をうかがっている。

気持の良い、うたたねを覚まされた、はらいせに、

「腰抜け米兵〜、俺たちが怖くて、攻めてこれんのだろう、

               くやしかったらかかって来い」

と、つい 叫んでしまう。

 

米兵がこちらへ向かって動いてきた、大部隊だ、

「アホ〜!、そんな事言うから、ほんとに攻めてきやがったぞ。」 と、戦友の声

「こりゃ〜 やっば〜い、 」

「フォイアー !  ヴァイター シーセン !」

撃て、撃て、撃ち続けろ〜

MP40 Kar98kが 火を噴く

 司令部へ電話

 「敵の猛攻を受けている〜、持ちこたえられない、増援要請〜」 

 「増援は出来ない、現有戦力で、陣地を死守せよ」 との命令

 

・・・・現有戦力ったって、実は、たった3人しかいないのよ。 

武器は Kar98k 2丁、 MP40が 1丁 だけである。

敵は多人数で攻めてくる。

「丘の下へ廻られた〜。」

「右の斜面に 敵〜!」  正面からも敵、弾があっちこっちから飛んでくる。 

「うわぁ、やられた〜、」 味方が負傷 

「左に廻られた〜、」

雨あられと、敵弾が飛んでくる、私も負傷  旗に触って30秒 回復・・・しかしすぐ、負傷、

米兵が一気に駆け上がってきた、 

「こりゃ〜あか〜んわ、」 回復が追いつかない。

               というより、 撃たれる為の回復みたいなもんじゃ〜

あっと言う間に、回りを囲まれた、 多数の米兵が、銃を向けて何かを叫んでいる・・・

「・・・スプ○ンタ〜ズ・・・1050・・・・、 ・・・・タコワッサ〜?」   

         ・・・・が、 英語なんかはわからんわ。

 両手を上げ 

「アメリカ大好き、アメリカ大好き、

           アメリカ大好き〜っ!、」 

「ミッキーマウスも大好き〜」 と叫び続ける

「ニヒトシーセン」(撃たないで〜)   

「ビッテ、ビッテ」 (お願いでごじゃりまする〜) 

 

鬼のような顔した米兵に、怒鳴られ、殴られ、蹴られ、 武装解除されしまった。

 

我々、ちょっと歳のいった、国防軍精鋭部隊

第一陣地防衛戦は、 こうして終ったのである。 

な〜んじゃ? 老兵しかいないのか?

                 と、笑う米兵


捕虜として、護送される途中に、護送車輌が地雷を踏んで大破、

監視米兵が重傷を負ったので、逃亡

命からがら、司令部のある、第5塹壕陣地には、戻れたのだが。

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 敵はSS山賊師団の守る 第3陣地を攻めている、

第3陣地に、向かい、敵を背後から攻撃せよと 命令が、 

 「痛てて〜、負傷した、傷が痛い・・・。  こ、腰も痛い・・・」 と訴え、 

この命令をかわす事ができた「・・・やれやれ。」

あ、頭が痛い・・・・。      俺は、腰が・・・・。

撮影;ラスカル総長

 入電・・・第3陣地陥落・・・。 もうこの陣地しか残っていない、 

連合軍の総攻撃が始まるだろう。、

敵をじっと、待つ・・・・・。 

 

「前進〜!」 米兵の声、  塹壕下の味方 MGの射撃音が聞こえてきた。

敵が来た〜、 緊張する、 全身から汗が 吹き出てくる。

・・・目の前が暗くなり、気が遠くなっていった・・・・。

 

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・・・・我に返る、 目の前には、車、そして、一般人・・・・

ここは、どこ?  名神高速道路SAの駐車場である。

そうか、運転に疲れ、仮眠したのだった。

 

  あれは、夢か・・・・。

どうしてドイツ兵になった夢などみたのだろう。

 

そう言えば、うちの家系には、

米海兵隊でベトナム戦を戦った人がいて、

その人の、おじいさんが、

たしか大戦後、アメリカへ渡ったオーストリア生まれのドイツ人だった、

とか、

                        ・・・・・そんな話聞いたかな?

 

などと考えながら車を走らせる。

高速道路、料金所で、支払い、 

すると、

「お客さん冗談はやめてください。 」

「え、何・・・?」

「おもちゃのお札だよ、これ」

何と、 古びた様な 100リラ紙幣 であった・・・・?

何で、こんなものが、財布に入っていたのか・・・・。

 

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