バトラン島 上陸作戦 これは、事実に基づいた記録である。
友軍艦隊の艦砲射撃が始まった。
風雨の中を進む上陸用舟艇は大きく波で揺れ、舟酔いで吐く奴もいる。
なんで、こんな天候時に攻撃をするのか・・・・。
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シルバー軍曹が私に
「ハル、上陸したらお前が先頭で走れ」と 言う、
(え〜、いやだよ〜と思ったが、)
返事は 「アイ・サー」 (イエス・サーの海兵用語)
そう、戦闘時は海兵隊には、「アイサー」の言葉以外は存在しないのである。
先頭を走る私 |
あとに続く、海兵隊員 |
上陸用舟艇の前扉が開く、 シルバー軍曹の 「ゴー、ゴー、ゴー」の声が響き、
海岸へと上陸、斜面に取り付く為、私が先頭で、一気に走る・・・・
が、私は波に足をとられて、こける。
しかし、めげずに、起き上がり、全力で走る。
敵の射撃は散発で、全員無事に斜面に取り付くことができた、
この上は、敵陣地があるはずだ。
シルバー軍曹の声、 「警戒前進!」
敵が見えない |
敵は、逃げ出したか? |
スプリングフィールドM1903を構えながら、慎重に前に進む・・・・、敵はいない・・・・。
隣の小山から、敵の銃撃が始まり、 海兵隊は 2班に分かれて 援護しつつ、攻撃、前進。
擲弾筒をもった日本兵が 丘の向こうから突然現れて、擲弾筒を私に向けるが、
我軍の銃弾に倒れ、擲弾はあさっての方向へと飛んでいく、
(・・・ほっ、命拾いした。)
シルバー軍曹から声、 「前方の塹壕まで前進しろ〜。」
足がもつれながらも 「アイサー!」 と走り、射撃体勢。
塹壕に取り付き |
敵を発見、射撃 |
日本兵が見える、こちらを撃ってくる、
頭をさげ 相手の装填の時をうかがい射撃 何度か繰り返すと
その日本兵は沈黙した、 やったか、後へさがったのか。
シルバー軍曹から命令、
「よし、陣地の敵を掃討しろ、」
「アイサー !」
この時のバディ、BAR射手のオッシーと前進、 日本兵の死体を乗り越えて前進。
敵は、壊滅した。
友軍の陸軍がこの陣地に上がってくる。
敵は、壊滅 |
陣地に入ってきた、陸軍 |
しばらく勝利の余韻にひたりながら、休憩。
しばしの休憩 |
若い隊員に話しかけられる |
若い海兵に、話しかけられる
「痛風陸戦隊の方ですか?」
「そうだよ、」と答える。
「2003年からHP見てます、 ヒストリカルイベント参加は今回が初めてです、よろしくお願いしますと」 言われる
私のHPを見ていてもらって嬉しい、 しかし、又も若人をこの道に引きづりこむ事になった(笑)
昨年12月のバトルランドでのイベントで、「中学生の時から見てます」と言われ苦笑した覚えが・・・。
司令部から、入電 この陣地を敵が奪還しようと動いている、 陣地を死守せよ。
陸軍右翼、 海兵隊が左翼を守る
敵は、中央から来るとの情報。
しかし、その裏をかき 敵は最左翼から攻めてきた。
そこには、M3スチュアート戦車が鎮座している、安心だ。
と思っていたら、敵の攻撃が始まりってすぐに、対戦車兵器をもった日本兵の突貫により戦車は沈黙
我が陣地は混乱する。
M3スチュアート戦車が撃破される |
落胆する隊員 |
シルバー軍曹から命令
「左翼前方の塹壕に進んで、敵を迎撃せよ」
(また、前に出ろ・・・・かよ〜)とつぶやく。
しかし、返事は 「アイサー」
前方の塹壕に、3名が飛び込むが、3人は入れない広さ。
「軍曹殿 3名は入れません」 と叫ぶ。
軍曹の声、 「無理やり入れ、 そこを死守せよ。」
無理やり、入り込むが、敵の銃弾が激しく飛んでくる。
1人、また1人とやられ、残ったのは私だけ。
また、前に出ろ・・・かよ〜。 |
ありゃりゃ、ボルトが閉鎖できない。 |
しかも、ここで愛銃のスプリングフィールド1903が 故障 弾が撃てない。
(くっそ〜、俺にだけこんな古い銃をもたせやがって、)とつぶやくが、
どうしようもなく、塹壕にもぐりこむ。
敵の銃撃が少しおさまった時、 負傷した兵を連れ後方へと下がる。
「軍曹殿、 銃が故障しました」と 報告
「貴様の手入れが悪い、 着剣して戦えと」 怒鳴られる。
(え、まじかよ 敵弾がバカスカ飛んで来る中、剣で戦えって〜 俺は日本兵じゃねぇ〜ぞ。)
故障した銃に着剣 ゲーム中着剣は禁止なので、着けたつもり です。 |
ロングバヨネットを日本軍の30年式銃剣より長いぜ〜、 と、自慢しちゃったからなぁ〜。 |
前方の丘、敵陣を攻撃する、 1班は右翼、2班は左翼を前進と シルバー軍曹の命令。
あれ、俺は、1班だっけ? 2班だっけ?
所属は1班なのだが、激戦だったで 2班の援護に入ったりしていたので、わけがわからない。
もともと、1班だから 右翼へ行くか、 と
弾の出ない銃に、着剣し 破壊されたM3スチュアートの脇を走り敵陣へと接近。
敵陣地へと接近 |
攻撃命令を待つ |
激戦となる 弾の出ない銃の私は、頭を低く進む。
そして、最右翼から 敵陣に突撃 倒れた日本兵が多数、目に入る。
しかし、そのうちの1人の銃口がこちらに向いた、生きていやがる。
私の銃剣が届く前に、敵の弾が私の身体を貫いた・・・・・、
ぐ、やられてしまった。
その直後、友軍がこの陣地になだれ込んで、敵は壊滅した。
「コーマン」(衛生兵)・・・と叫びながら、私の意識は薄れていったのである。
と、バトラン島の上陸作戦は 我が海兵隊の 統制のとれた、攻撃により 成功したのである。
この戦闘で 負傷した私は、本国送還となり、 その後の戦闘がどうなったかは、知る由もない。
攻防戦の行われた陣地周辺 |
米軍の艦砲射撃を行った、ヘッツァー砲台 |